工学院 葭田貴子准教授が10月14日、東京お台場にある日本科学未来館で開催される、調査参加型イベント「オープンラボ」の座談会に登壇します。本イベントで使用される映像の一部は本学の大岡山キャンパスで特別に撮影されたもので、東工大ではおなじみの風景が登場します。
もし、人間の代わりに仕事をしていたロボットが事故を起こしたら、責任の所在はどこにあるのでしょう? メーカー? 利用者? それともロボット? 技術革新が急速に進むなか、これまでになかったルールを社会に整備する必要が迫ってきています。このオープンラボは、そんな新たなルールや法律づくりに取り組む研究プロジェクトに、広く一般の方々にご参加いただく新スタイルのイベントです。
当日は二部構成。近未来のあるできごとを描いた映像をもとに皆さんのご意見をうかがうアンケート調査と、プロジェクトの研究者による解説の部からなります。解説の部では、工学、法学、心理学、哲学を専門とする4人の研究者の座談会形式で、この領域横断的な課題にいかに挑むべきか考えていきます。皆さんの考えを研究者に届けるとともに、多角的な視点で社会課題への理解を深める貴重な機会です。
開催内容
日時 |
2018年10月14日(日) 13:30 - 16:00 (受付時間:13:00 - 13:30) |
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開催場所 |
日本科学未来館 7階 イノベーションホール |
対象者 |
中学生以上(定員50名) |
参加費 |
無料 |
申込方法 |
こちらの申し込みフォームよりお申込みください。 |
申込期間 |
2018年9月14日(金) 12:00 - 10月13日(土)12:00 |
主催 |
日本科学未来館、RISTEX「人と情報のエコシステム」研究開発領域 |
内容
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13:30-14:25
調査の部「ロボットの事故は誰かのせい?」
ロボットが利用者のために良かれと思って判断した行動が、トラブルにつながってしまった!ロボットと共生する数十年後の社会を描いた6分ほどの動画を視聴した後、みなさんの法意識について、記入形式で調査を行います。
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14:40-16:00
解説の部:座談会「人工知能時代の新しいルールとは?」
機械の自律的な判断によって予期せぬ事故が起こるとしたら、どのような補償やルールが必要でしょう? 現在の法律の限界はどこにあるのか。技術開発と社会の安全をどう両立させるのか。「責任」や「主体」という考え方を見直すべきなのか。工学、法学、心理学、哲学の4人の研究者がそれぞれの視点からこの課題を議論します。
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- 本イベントでみなさんから寄せられたご意見は、科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)「人と情報のエコシステム」の研究に取り入れられ、論文や学会での発表などに活かされます。
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- 調査や講演はすべて日本語です。
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- 写真撮影・録画・録音はご遠慮ください。
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- イベントの内容について、インターネット上での公開や口頭でほかの方に伝えることはご遠慮ください。
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- 調査の部の映像にでてくるロボットは、実在の製品やメーカーなどとは関係ありません。
講師紹介
河合祐司 助教(大阪大学大学院 工学研究科)
ヒトの知性のメカニズムを構成論的に解明する研究およびヒューマンロボットインタラクションにおける責任意識に関する研究に従事。JST/RISTEX/HITE研究開発プロジェクト「自律性の検討に基づくなじみ社会における人工知能の法的電子人格」に所属。
稲谷龍彦 准教授(京都大学大学院 法学研究科)
哲学・認知科学・経済学等の学際的アプローチを用いて、科学技術の進展と共進しうる刑事司法制度のあり方について研究している。専門は刑事学。JST/RISTEX/HITE研究開発プロジェクト「自律性の検討に基づくなじみ社会における人工知能の法的電子人格」に所属。
松浦和也 准教授(東洋大学 文学部哲学科)
専門は哲学・西洋古典学。JST/RISTEX/HITE研究開発プロジェクト「自律機械と市民をつなぐ責任概念の策定」の代表を務める。
葭田貴子 准教授(東京工業大学工学院)
専門は脳科学・実験心理学。脳科学や心理学と工学の融合を目指す。JST/RISTEX/HITE研究開発プロジェクト「人間とシステムが心理的に『なじんだ』状態での主体の帰属の研究」の代表を務める。
イベント参加に関するお問い合わせ先
日本科学未来館
Tel : 03-3570-9151
葭田准教授に関するお問い合わせ先
東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門
E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661